2022年10月27日木曜日

【イベント告知】[第3回]ジェンダーって何? 〜「美とミソジニー」とファッションとジェンダーと〜

 第3回目となるオンライントークイベント「ジェンダーって何?」のテーマは、『「美とミソジニー」とファッションとジェンダーと』です。

今回は、書店への撤去要求が起るなど話題の書籍「美とミソジニー  美容行為の政治学」(シーラ・ジェフリーズ/著)を通読し、気づいた点を指摘しながらファッションとジェンダーについて語り合います。

本書は力作かもしれませんが、ファッションや化粧についての雑な研究に基づいた「有害な文化的慣行」を論じています。雑な研究から導き出そうとする、女性のシューズ等のファッションや化粧についての議論には疑問があります。

「表現の自由」の観点から、本書の書店からの撤去には反対です。しかしながら、その雑な研究や議論についての異議は述べたいと思います。

本書を読む限りジェフリーズは、ファッションや化粧を狭くとらえ過ぎているのではないか? という疑問があります。そして本書では、ファッションが持つ問題に解決策を提示してきたデザイナーについての言及がないのも疑問です。そうした疑問を呈しつつ、まずは、ファッションや化粧についてもっと広い視野を持って語り合いたいと考えています。

「脱コルセット」ならば、ココ・シャネルが先駆者ですし、山本耀司はコレクションで「非ハイヒール」を通しています。そもそも、靴はヒールをなくすだけで「身体の負荷」を取り除けるのか? という疑問もあります。化粧もまた女性が行う「メイクアップ」だけではありません。ヘヴィメタルバンドのメンバーに見られるような、男性の化粧もあります。

本来、ジェンダーを考える上でも重要な要素であるはずのファッションや化粧。今回も、おなじみ永山薫さんと柴田英⾥さんの対談を通し「ファッションとジェンダーと」を深堀りします。今回も、司会の山田(本職はデザイナーです)も補足的な解説をします。

今回のイベントも、このような方にこそ推します。

・「ジェンダー」について判りたい方

・「ジェンダー」と「表象」に関連する炎上等、表現の自由に問題意識がある方

・「ジェンダー」を学校とはちょっと違った視点で考えたい方


[開催概要]

・対談者:永山薫 × 柴田英⾥

・開催形式:ZOOMライブ配信(タイムシフト1週間)

・開催日時:2022年11月23日(水・祝日)19:00〜20:30(※ただし延長の可能性あり)

・料金:600円

・定員:100名

・司会:山田久美子

・主催:女子現代メディア文化研究会

※当イベント視聴用のZOOMのミーティングIDやパスコード、URLは、チケットをご購入いいただいたご本人に、前日にお知らせします。


[お申し込み]

https://peatix.com/event/3398654/view


[質疑応答について]

当イベントでは、質疑応答のコーナーがあります。質問は事前に下記アドレスから受けつけます。

info@wmc-jpn.com


2022年4月15日金曜日

国連女性機関の「月曜日のたわわ」広告への抗議意見についての疑義

 【はじめに】

 国連女性機関本部が、「月曜日のたわわ」の全面広告について抗議する書面を日経新聞に送付していたとの一部報道がございます。(※1)
 報道における国連女性機関の意見について2点の疑義を呈します。


【疑義】

(1)胸が大きな女性の表象が含まれる広告が排除されると、胸の大きな実在する女性が疎外感を持つ場合があります。そうした女性にとってはエンパワーメントとは逆とならないか。

(2)国連女性機関が性的か否かの判断をしミニスカート姿を含め性的であるという基準であれば、国連女性機関の理想とする「女性像」の押し付けとならないか。


【疑義の詳細】

(1)について。そのように疎外感を持つ胸が大きな女性が、「女性のエンパワーメント」の対象外となってしまうことについて疑問があります。日本の広告にはJARO(日本広告審査機構)などが取り扱う案件はありますが、広告の排除や掲載中止はあくまで慎重な議論に基づいていなければなりません。

(2)について。規範の判断基準は社会集団によって異なりますが、国連女性機関が判断の主体となっている場合、国連女性機関の価値観の反影が含まれるという問題があります。 
 「アンステレオタイプアライアンス」において「ジェンダー平等」などと謳っておりますが、それは結局の所、国連女性機関が理想とする「ジェンダー平等」であり国連女性機関が社会集団として共有する女性の性規範・理想像を含むのではないかという点があります。
 現在の日本には、実在する人間としてのミニスカートの女子高生は存在します。その女子高生に国連女性機関が直接的に性的規範の圧力を及ぼすことになる可能性自体については検証されなければなりません。それはすなわち、「国際スタンダード」が実のところ西洋的価値観、あるいは、西洋を発祥とする宗教的価値観ではないか? そしてそれにより、日本人の性規範を指導しようという態度ではないか? ということについてです。日本人も含めたアジア人が、あくまで客体として西洋に指導される側でいるべきというならば、ポストコロニアルな視点からも容認できません。
 日経新聞についてもまた、同新聞社が「アンステレオタイプアライアンス」に加盟ているといっても、同新聞社の価値観や理想があります。まして、日本の一般企業の広告が国連女性機関の理想や西洋の性規範の宣伝目的で存在しているのではありません。
 当該広告については日本国内で現在も議論が続いておりますが、まずは日本国内の主体的な議論にまかせるべきであると考えます。


以上

女子現代メディア文化研究会代表/デザイナー・アートディレクター
山田久美子


※1:国連女性機関が『月曜日のたわわ』全面広告に抗議。「外の世界からの目を意識して」と日本事務所長/2022年04月15日(https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6257a5d0e4b0e97a351aa6f7?utm_campaign=share_twitter&ncid=engmodushpmg00000004


2022年3月22日火曜日

【イベント告知】ジェンダーって何? 〜学校が教えてくれない「性」のヒミツ〜

 今回のイベントは、このような方にこそ推します。

・「ジェンダー」について判りたい方

・「ジェンダー」と「表象」に関連する炎上等、表現の自由に問題意識がある方

・「ジェンダー」を学校とはちょっと違った視点で考えたい方

今日ではニュースでも見聞きするようになった言葉、「ジェンダー」。危惧するのは、もはや「わけのわからない用語」になっているのでは? という点です。

「ジェンダー」には本来、「セクシュアリティ」や「セックス」とも関連する、複雑で奥深い概念や意味があります。コンテクストによって、用語としての揺らぎも生じます。

場面によっては、このような用語を安直に雑に用いることで、混乱を生み出しかねないとも考えます。

この度は、永山薫さんと柴田英⾥さんの対談を通し、そんな「ジェンダー」の基礎知識についてお伝えします。


[開催概要]

・対談者:永山薫 × 柴田英⾥

・開催形式:Zoomライブ配信(タイムシフト1週間)

・開催日時:2022年4月10日(日)19:00〜20:30(※ただし時間延長の可能性あり)

・料金:600円

・定員:100名

・お申込み:https://peatix.com/event/3200789

・司会:山田久美子

・主催:女子現代メディア文化研究会

※当イベント視聴用のZOOMのミーティングIDやパスコード、URLは、チケットをご購入いいただいたご本人に、前日にお知らせします。


[質疑応答について]

当イベントでは、質疑応答のコーナーがあります。質問は事前に下記アドレスから受けつけます。

info@wmc-jpn.com